人体で最強の筋肉は何かという質問に対して、野球のピッチングに限定すれば、大臀筋、ヒラメ筋という名前が思い当ります。
大臀筋は人体で最大の筋肉で、人類は2本足で歩くようになってこの筋肉が発達しました。大臀筋は歩く動作の際、上体が前に倒れないように作用します。 スピードスケートの選手は上体を前傾させたまま滑るので、 大臀筋 が非常に発達しています。
ピッチング時の大臀筋の役割
大臀筋の主要な作用は股関節の伸展です。 大臀筋は人体で最大の筋肉 なので、体をホームプレート方向に重心移動させる際、股関節が伸展していたら利用できません。前足を着地させる直前まで、最低でも軽く股関節は曲げておくことが重要です。
ピッチング時の中臀筋の役割
中臀筋の主要な作用は股関節の外転です。重心移動の最初の段階で股関節が伸展しているピッチングフォームの場合には、中臀筋は最初に働く筋肉です。
ヒラメ筋 は足関節を伸ばすために働きます。形が魚の舌ビラメに似ているのでこの名が付いています。英語ではsoleusと言います。ヒラメ筋は下腿のふくらはぎの筋肉である腓腹筋の内側にあります。
腓腹筋 は2関節筋で、膝関節と足関節を筋肉の両端の内側に含むので、膝関節を曲げたり、足関節を伸ばす作用があります。
しかし、膝関節を曲げないで伸ばしていると足関節を伸ばす作用 だけに専念できます。一方、 ヒラメ筋の 両端は膝関節をまたがないので、ヒラメ筋の仕事は足関節を伸ばす作用だけです。
したがって、膝関節を曲げず、完全に伸ばしている時には、腓腹筋とヒラメ筋の両方で強力に足関節が伸びるので、ジャンプの最終段階で強力な力を発揮します。
足関節を強く伸展させるには重心移動の後半、膝の皿をホームプレートの方向に向け、拇趾球で荷重を支える姿勢にすることが大事です。
まとめ
下半身を有効に使うには、股関節、膝を控えめに曲げ、体重を軸足の拇趾球で支え、重心移動の後半に膝の皿をホームプレート方向に向けることが効果的です。
コメント